今回の寄港地はギリシャのピレウス港です。ピレウス港は首都アテネに近く、アクセス便も良いところです。ピレウス港を拠点に、アクロポリスの丘、スニオン岬、エピダヴロス遺跡、ナフプリオンなどを訪問します。

ポセイドン神殿
ピレウス港から南東へ、約83km離れた位置のアッティカ半島の最南端にスニオン岬があります。スニオン岬の先端部の高台に海の守護神ポセイドンを祀ったポセイドン神殿があります。

ポセイドン神殿は、紀元前444年に建設されたドリア式の建造物です。当時の神殿は、高さ約6mの大理石の円柱42本で支えられ、拝殿にはポセイドン銅像が安置されていたとのことです。現在の大理石柱の数は16本に減少しています。

パルテノン神殿」「ゼウス神殿
パルテノン神殿はピレウスから北東へ、約10kmのアクロポリスにあります。ゼウス神殿も近接しています。歴史的な街並みが残るプラカ地区もパルテノン神殿から北東へ、約3kmと近い位置にあります。

パルテノン神殿は、アテナイの守護神の女神アテーナーを祀る、紀元前438年に建設されたドーリア式神殿です。この地区は「アテネのアクロポリス」として世界遺産に登録(1987年)されています。

コリントス運河」 
コリントス運河はピレウス港から西へ、約82kmの位置にあります。コリントス運河は、ペロポネソス半島の根元に当たるコリントス地区にあり、エーゲ海とコリンティアコス湾間を繋ぐ全長6343mの運河(1893年完成)です。

エピダヴロス遺跡
エピダヴロス遺跡はピレウス港から南西へ、約138km(コリントスから南へ、約71km)の位置にあります。エピダヴロスは医神アスクレピオスの聖地で医療施設だったとのこと。地区は「アスクレピオスの聖地エピダヴロス」として世界遺産に登録(1988)されています。古代劇場がギリシャで保存状態の一番良い劇場として特に有名です。他の遺跡も貴重なものと思われますが、構造物がほんの一部しか残っていなく、全体像が見えないので理解し難いのが難点です。

ナフプリオン
ナフプリオンはピレウスから南西へ、約139km(エピダウロス遺跡から西へ、約27km)の位置にあります。ナフプリオンは、1829年~1834年まで、ギリシャの首都でした。旧市街の他、海に浮かぶブルジイ城、丘の上のパラミディ要塞などもあります。

ピレウス」の地図
ピレウスは、ヨーロッパ最大かつ年間2000万人が利用する世界第2位の旅客港です。首都のアテネ中心部へは北東へ、約12kmの位置にあり首都へのアクセスもとても良い所にあります。 

コリントス運河

エピダヴロス遺跡にある古代ギリシャ劇場

後書き
パルテノン神殿は、現在では、フェンスで囲われて入場を払って入る施設になっています。また、多くの職員がいて遺跡を触らない様に目を光らせています。ずーっと以前は囲いも入場料もありませんでした。もちろん、失業対策と思われる(?)多数の若い職員もいませんでした。

ギリシャの遺跡は完全な形で残っていないものが多い印象です。帝国・民族間の抗争や人が住み続けた場所だったためと推定されますが、遺跡が破壊や改造されて、一部の部品や部材しか残って無いと思われます。また、不足分を復元して全体像を見せてくれることもありませんことが残念に思います。