健康診断の結果、近年、血圧が高めとの指摘を受ける。そこで、血圧計を購入し、自宅で血圧を測るも、測定方法や基準値について謎が深まるばかり。

企業は社員の安全配慮義務を負っているため、社員に対して毎年、健康診断を受けさせているとのこと。健康診断は受診者より医療機関のために行われているとの指摘もある。なぜなら、健康診断は受診者には余り役に立たたない、一方、医療機関にとっては、受診代、病気なら通いの患者の確保、さらに、予防医学と言うことで潜在患者を確保できるメリットがあるらしい。私も、なぜか習慣的に毎年健康診断を受けている。

健康診断時の血圧のデータをまとめてみました。縦軸:血圧(単位はmmHg、水銀柱の高さ)と横軸:健康診断の日の関係を示しています。青線:収縮期血圧(最高血圧)でカーキ色線:拡張期血圧(最低血圧)を示しています。途中で何年かのデータの歯抜けがありますが、検診をしなかった訳ではなく、単に手元にデータがないだけです。過去5年間では、加齢と共に血圧が上昇傾向にあることが分かります。ここ、2、3年は毎回も血圧が高めと指摘を受けています。
注意:後で述べますが、直近の3回の血圧測定は測定の方法に問題があり、高めの数値が出ている可能性があります。

毎年の健康診断時の血圧推移

血圧測定用に操作が簡単な「デジタル自動血圧計」を購入しました。この血圧計は上腕部で血圧を測定する方式です。輪っかの中に腕を挿入し、測定スイッチをオンすると、輪っかの内側が収縮して腕を締め付け、その後、締め付け圧力を徐々に緩めて行き、センサーが血液の流れる状況をモニターする方式です。この血圧計で血圧を測定するとやや高めの数値が出ます。さらには、数値が通常時約で約10、最大時には約20も変動します。これでは何を測定しているか?と疑問が湧きました。

内科の先生から血圧測定は睡眠時の血圧が重要で、就寝前と起床時の血圧を測定すべきと教えて頂きました。就寝中の脳卒中、心筋梗塞や心不全が特に問題になるとのこと。簡単に測定する方法は?と伺った所、写真の様な「スマートウォッチ」を見せて頂いた。中華品だが安くてなかなか役に立つんだと仰った。早速、当方も購入して、試してみましたが、この手のスマートウォッチは血圧測定には全く役に立たないことが判明しました。運動しても、お酒を飲んでも、血圧の数値は全く変化しません。国内では血圧計は医療機器認証が必須ですが、このスマートウォッチには認証もありませんでした。腕時計に血圧測定の機能を搭載しないのは高いハードルがあるためで、Appleなど大手メーカーのスマートウォッチには血圧測定の機能は搭載されていません

以上のような状況なので、新しい血圧計「手首式血圧計」を追加購入しました。こちらの方が血圧の測定値が安定しています。

手首式血圧計

2つの血圧計:「デジタル自動血圧計」と「手首式血圧計」の関係を調べました。両血圧計の差分(両測定値の差)を図示しました。図の横軸:手首式血圧計の最高血圧または最低血圧の数値(単位mmHg)、縦軸:両血圧計の数値の差分(単位mmHg)を示しています。「デジタル自動血圧計」の方が「手首式血圧計」より何れも大きな数値を示しています。血圧が高い方の側では差が減少する(狭まる)傾向が見られます。

(1)どのメーカーのどの機種の血圧計を使い?、(2)どう測定すれば良いのか? (3)血圧の管理値は?】 
(1)に関しては、出来るだけ安定した測定器を準備するのがベターと考えます。また、測定を複数回行い、上・下限近傍の数値を除くあるいは平均値を用いるなどがベターと推定しています。取説書を読むと、測定は心臓の位置とセンサーの位置を同じ高さにして測定する様にとの注意書きがあります。一般には、センサーの位置が10cm高いと、測定数値も約8ポイント大きくなると言われています。当方が最近健康診断をお願いしている医療機関では、デジタル自動血圧計を使っています。さらに、テーブルの位置が椅子に対して低すぎ、当方は前かがみで血圧を測定しています。この点では高めの数値がでるのは当然と思います。次回から是正してもらうつもりです。

注意:血液の比重は水よりやや大きい1.05です。センサーを心臓より10cm高い位置に置くとすると、測定血圧は、1気圧は水(比重1.0)の高さは10m(10x100=1000cm)でなので10.5/1000=1/100=約1%低くなります。水銀柱の高さに換算すると1気圧は760mmHgですので、1%は8mmHgとなります。逆にセンサーを心臓より10cm低い位置に置くと、8mmHg高い数値になります

(3)に関して、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」が参考にされています。測定環境を(医療機関で測定した)診察室血圧と(自宅で測定した)家庭内血圧の2種類に分けています。さらに、血圧の数値を、正常血圧、正常高値血圧、高値血圧の3区分に加え、一般に言う高血圧ゾーン:Ⅰ~Ⅲ度高血圧と収縮期高血圧の計6区分が定義されています。治療の対象の高血圧ゾーンの数値(家庭内血圧)は、収縮期血圧(最高血圧)>135mmHg 拡張期血圧(最低血圧)>85mmHgとなっています。医療機関の数値と家庭で測定した数値に差をつける理由が分かりません。さらに、血圧測定はばらつきの大きな測定法にも拘らず、治療が必要/不必要を1つの数値で決められるのかもわかりません。

参考:日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」(オムロンヘルスケアより)
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/guide/hightbp/02.html

一応、私も血圧を下げる努力を日々行っています。一般に効果があると言われている、体重を減らす、運動の習慣化、塩分控えめ、水分を十分摂るなどを実行しています。これ等に加えて、野菜不足を補うための野菜ジュースや血圧を下げる効果のあるサプリも飲んでいます。しかし、血圧の測定方法を確立しないと本当の効果は分かりません。

手首式の血圧計を用いて、1月間、毎日、就寝前と起床後に血圧を測定し、結果を図に示しました。この結果を見る限り、当方は正常高値血圧の範囲に収まっていて、特に問題なさそうに見えます。今後はサプリなどの効果が本当にあるのかの実証を行いたいと思っています。

測定は、毎回、6回しました。上位・下位のデータ2つを除いた、中間の2つのデータを示しています。収縮期血圧(最高血圧)、拡張期血圧(最低血圧)および脈拍数の3種類を示しています。良く知られている様に就寝前の血圧の方が起床後のそれより低い傾向があります。

血圧の測定結果(手首式)

上腕式の血圧計でも1月間、毎日血圧を測定しました。測定時の姿勢には特に注意しました。背が真っすぐになる様に血圧計の台(机)と椅子の高さを調整するのがポイントの様です。今回も、血圧は、毎回6回測定しました。最大、最小および6回の平均値を示しています。上腕式では、収縮期血圧(最高血圧)が20ポイント程、ジャンプすることがあります。したがって、平均値で判断することにしました。上腕式は、手首式に比べると、平均値で2〜5ポイント程、高い数値が出る様に見えます。それでも、一応、正常な血圧の範囲に収まっています。