今回のテーマは「氷山を見る船旅」です。

地上の氷をサイズの大きい方からご説明致します。広い土地を覆いかつ厚い氷のことを氷床と言います。氷床は南極のほかには、北極圏のグリーンランドなどで見られます。氷原は、氷床より氷の厚さや面積が小さいものを言います。カナディアン・ロッキーのコロンビア氷原が代表です。氷河は雪からできた氷が流動しているものを言います。ユングフラウヨッホの氷河が有名ですが、日本の立山連峰の雪渓も氷河だそうです。 

氷山(英語:iceberg)は陸地の氷が海に落ち漂流して山状に見えるものを言います。巨大な氷山は北極圏や南極圏などの限られた場所のみで見ることができます。カナダのニューファンドランド沖は、氷床のあるグリーンランドが北方にあり、そこから崩れ落ちた氷が氷山となり、大西洋を漂流し、海流に乗ってニューファンドランドの沖合いを流れてきます。このようないくつかの好条件が重なり、ニューファンドランド沖は氷山の観光に適しているとのことです。
流氷は海面を漂流する氷のことで、定着氷(海岸にくっついていた氷)以外のものを指し、海水が凍って生じた海氷や川の水が凍って生じた河川氷などを起源とする。したがって、流氷と氷山は起源が異なる氷です。

私の「氷山を見る船旅」は、先に示したカナダのニューファンドランド沖のクルーズです。現地の水先案内人がヘリコプターでクルーズ船に乗り込んで来て案内してくれました。地球温暖化のせいか、氷山はなかなか見つかりませんでしたが、最終的には複数の氷山を見つけてくれました。

氷山の海面上の高さは数メートルとそれ程大きくは見えませんが、氷の比重が0.92程度とすると海中の部分の方が10倍程大きくなっているとの計算になります。海上の氷山は見かけは小さいが実際は10倍も大きく、船舶などが衝突すると大変危険です。

クルーズ船の船幅サイズの氷山