「ネジバナ」は茎を中心にらせん状に小さな可愛らしい花の列を作ります。また、花の巻く方向が一定しているのに興味を持ちました。


昨年ごろから「ネジバナ」に興味を持っています。近所や職場で見かけた「ネジバナ」のねじれ方向を調べると、同じ方向にねじれたものしか見つけられませんでした。どうして、反対方向にねじれた花が無いのだろうかと疑問に思ったことが今回のテーマとなりました。

事前に生成AIのGoogle BARDネジバナについて尋ねました。その結果を抜粋して置きます:
「ネジバナは、ラン科の多年草で、日本全国に分布しています。ネジバナの花は、茎の周りに螺旋状に咲き、右巻きと左巻きの両方が存在します。しかし、右巻きのネジバナの方が圧倒的に多く、左巻きのネジバナはごく少数しか見かけません。左巻きのネジバナの出現確率は、約10%と言われています。 ネジバナの花が右巻きになるか左巻きになるかは、遺伝的な要因によって決まると考えられています。しかし、なぜ右巻きのネジバナの方が圧倒的に多いのかは、まだ完全には解明されていません。」

上記BARDの回答の左巻きの出現確率が10%と少ないとの情報を得て、だから私は反対巻きのネジバナを見つけられなかったのだと納得してしましました。しかし、自分でweb検索すると、複数の信頼できそうなソースの情報では、右巻き/左巻きの出現確率は1/1だと言っています 参考3)。そこで、自分でも出現確率を調べて見ました。そうすると以前見つけることが出来なかった反対巻きの花が沢山見つかりました。

近所の2カ所のサイトで出現確率を調査しました。右巻き/左巻きは定義が色々あるようなので、物理の世界でいう、CC(Counterclockwise)とCW(Clockwise)で分類しました。空から地上方向に向かって、花が時計が回る方向に列をつくるのをCW(時計回り)、その反対をCC(反時計回り)と定義しました。観察の結果、サイトIYではCC:16、CW:25となりました。また、サイトTLではCC:14、CW:9となりました。したがって、2箇所の合計ではCC:30、CW:34でした。この結果では、web検索での情報の右巻き/左巻きの出現率1/1の方が正しいように推定されます

ネジバナの増やし方にも興味が湧きました。ネジバナは、「株分け」か「種まき」で増やせるとのこと 参考1)。ただし、種は栄養をくれる菌根菌がいないと発芽しない 参考2)とのことです。したがって、株分けの方が易しそうです。私が観察した限り、ネジバナは芝などの下草が生えている斜面に見られました。

反時計巻き
反時計巻きの例です。ネジバナの中にはどちらに方向に巻いているのか判別し難いものもあります。らせんのピッチ(1回転で進む長さ)が短い、長いの違いがあります。

時計巻き

花が右巻きになるか左巻きになるかは、遺伝的な要因によって決まるとの情報があります。しかし、時計巻き/反時計巻きの両者が1つの株から出ている様に見えるものもあります。巻き方向は遺伝によるとすると、遺伝子の多様性や他の因子も効いていることになるが、、、。

巻かないネジバナ
巻かない或は巻きが少ない「ネジバナ」もあります。

白っぽい花(シロバナモジズリ)
ネジバナはピンクの花が一般的ですが、薄いピンクや更に白っぽい花もあり多様性に富んでいます。

ネジバナの近くで見かけた草花です。

黄色い花
水辺に咲く「オオバナミズキンバイ」は特定外来生物だそうです。

ヤマモモは美味しそうに見えました。

参考資料

1.ネジバナの育て方
https://magazine.cainz.com/article/104419

2.菌根菌
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=900

3.ネジバナの「多様性」
https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20210728post-425.html

4.ネジバナの花の構造と花粉塊の様子
https://kinomemocho.com/sanpo_nejibana.html