折りたたみ式ソーラーパネルの評価

究極のエコを目指して、前回購入した電動アシスト自転車を太陽電池で充電できないかと考えています。公称120Wのソーラーパネルを購入し、先ずは、どれだけ発電できるかを調査しました。その結果、約80Wは期待できそうだと推定されました。

入手したソーラーパネルは、ソーラーパネル4枚を並列接続した公称120W、12V系バッテリーの充電器として使えるものです。JIS規格などによる太陽電池の公称値は、モジュール温度25℃AM1.5(エアマス1.5)、太陽エネルギー1kW/m2の条件下での発揮する性能を言います。

項目内容
構成30Wx4、18V
太陽電池種類単結晶シリコン
開放電圧16-18V
折りたたみ時の寸法55 x37 x6.3cm
展開時の寸法158 x55 x0.5cm
重量3.82kg
太陽電池パネル諸元

展開したソーラーパネル

太陽光シミュレーターはないので快晴時の正午前後の太陽を活用することにします。ソーラーパネルの特性を測るためには、負荷を変化させながら数アンペア迄の電量を流す必要があります。非常用の発電機の負荷試験には巨大な抵抗器を使用して行いますので、抵抗器が良いかなと思いました。容量の大きな抵抗器は簡単には手に入りませんし、購入すると非常に高価です。そこで、100円程度で買える電熱線のニクロム線を活用することを思いつきました。ニクロム線は、長さに比例して抵抗値が変えられるし、発熱によって温度が上昇しても抵抗値の変化が少ない特長があります。但し、数アンペアも電流を流すとニクロム線は赤く発熱しますので、火災や火傷に注意して実験を行いました

左は、ソーラーパネルを水平から約30°太陽に向けて傾けた状態の写真です。右は、負荷としてニクロム線を接続した写真です。

ソーラーパネルのI-V特性(電流-電圧特性)を測定した結果を下図に示します。1.8MJ/m2の値は、ソーラーパネルを水平に置いた時、2.8MJ/m2は太陽に向けて30°傾けた時の日射量です。前者の値は、時間帯:2021/12/27日12-13時、近くの気象台(気象庁提供)の快晴時の全天日射量です。後者は太陽に向けて30°傾けた時の推定日射量です。

オレンジの点の発電量は、公称値120Wの56%の67Wになりました。公称値の基準の日射量は、1kW/m2ですから熱量に換算すると、3.6MJ/m2ですので、パネルを30°傾けても未だ0.8MJ/m2不足しています。この点を考慮すると、86W程度の発電は期待できそうです。

詳しくは省略しますが、更に、太陽光スペクトルの条件に関係するAM1.5の条件を満たすには、4月か10月に測定を行う必要があります。測定を何度か重ねて、どの程度の発電量が得られるか調査することにしたいと思います。

I-V(電流-電圧)特性