電動アシスト自転車の利用

まとめ
◇数km程度の距離を行き来する乗り物として、電動アシスト自転車の利用をお勧め
◇電動アシスト自転車は、交通法規上、自転車と同じ軽車両の扱い
◇ 電動アシスト自転車には、容量:約200~400Whの電池が搭載され、太陽電池による充電も可能

 今回は、電動アシスト自転車の利用がテーマです。自動車を手放して以来、私は、歩行と電車とバスの公共交通を主たる移動手段としています。近所にレンタカーの支店もありますが、数年間、一度も利用したことがありません。自宅から数km離れたとことに、大型の公園や郊外型商業施設などがあり、気軽に行きたいと思いました。そこで、自転車の利用も可能ですが、坂道も多く、電動アシスト自転車を購入することにしました。

電動アシスト自転車(ママチャリ型)

電動アシスト自転車

アシストなしの自転車(普通自転車)は、道路交通法では軽車両に該当します。日本メーカーの電動アシスト自転車は軽車両に該当する様に設計されています。 軽車両には、所有にかかる税金や運転の免許は不要となるメリットがあります。

道路交通法 資料1)によると、軽車両は、第1章第2条11-イ「自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両にけん引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)」となっています。さらに、自転車は、第一章第2条 11-2「自転車 ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であつて、身体障害者用の車椅子及び歩行補助車等以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであつて、内閣府令で定める基準に該当するものを含む。)をいう。」と定義されています。

従来の電動アシスト自転車では、人の力とモータによるアシスト力の大きさは最大で50%と定められていましたが、新基準 資料2)では、人の力の2倍までのアシスト力:約66.7%までに拡大されています。ただし、時速10kmまでに限られています。時速10km以上では、自転車の速度(時速)から10を引いた後に7で割り算した数値を、2から減じた数値がアシストの上限になります。つまり、数式にすると、 アシストの上限 は、「2-(時速v-10)/7」となります。実際に数値を入れてみましょう。時速v:10km/hでは、アシストの上限は「2」となります。時速v:24km/hでは、 アシストの上限は「0」となります。 時速24km/h以上では、アシストは禁止されています。人のペダルを踏みだす力はどうやって測定しているのでしょうか? 磁歪効果(じわいこくうか)を利用したトルクセンサが使われているそうです。

エコな充電方法

私は、歩行、(電動アシストなし)普通自転車、その次に 電動アシスト自転車が環境に良い移動手段と考えています。電動アシスト自転車は、個人の移動手段としてだけではなく、宅配、エレベータなどのメンテナンス員の移動、広い構内の移動などの業務用途にも使われています。

私の学生時代、北海道1周などの長期休みを利用した自転車のツーリング旅行が流行っていました。その当時は、 電動アシスト自転車は存在していませんでしたので相当な体力が必要だったのだろうと想像します。今の時代なら、 電動アシスト自転車+太陽電池で充電しながら、楽々電動アシスト自転車ツーリングが可能だと考えています。

電動アシスト自転車の電池容量が約200~400Whと比較的に小さいので100Wクラスの太陽電池で間に合うと推定しています。日本国内での太陽電池の稼働時間は1年当たり、平均で約1,200時間です。1日当たりの平均に換算すると、約3.2時間となります。面倒くさがらなければ、太陽電池パネルの角度を太陽に向けて手動で変えることができるので実際の稼働時間は更に伸ばせると考えられます。平均的に考えると、毎日、電動アシスト自転車の電池を満充電できることになります。1回の充電で走行できる距離は、電池容量、(道路の状態を含む)アシストの使い方、積載重量に加えて風や気温など天候に依存すると推定されますが、良い条件を選ぶと、40-50km程度、アシスト走行が可能ではないでしょうか。
注意:電動アシスト自転車は、最悪、電池がなくなっても走行出来ます。普通自転車より重量がある分、ペダルは重くなります。

太陽電池で発電し、蓄電池に充電しながら、電動アシスト自転車の電池を100V ACで充電することを考えました。本来は、 太陽電池で発電した直流電力(DC)をDC-DC接続して、電動アシスト自転車の電池を充電する方がロスが少なくて効率的と思われますが、 電動アシスト自転車の電池の充電条件が開示されていないのでこの様にします。また、太陽電池の発電電力をインバーターで100V ACに変換して、電動アシスト自転車の電池を充電することも考えられますが、電力供給の安定化のために、間に蓄電池付きのインバーターを選びました。

出来るだけ軽量な太陽電池などを選びましたが、太陽電池とインバーターの合計の積載重量が約8kgとの計算となります。旅先で、100Vコンセントから毎日充電させてもらうことも出来ないと思いこの様に考えました。下表に太陽電池モジュールと蓄電池付きインバーターの仕様や通販価格の例を載せておきます。

備品概略仕様備考
太陽電池モジュール折り畳み式ソーラーパネル 120W、 4.7kg約19,000円
ポータブル蓄電池
インバーター
ソーラーパネル他の3充電方法、リチウムイオン容量240Wh
DC、AC100V/max200W出力、3.1kg
約16,000円
太陽電池充電器の例

交通ルール

資料3によると、「道路交通法上、自転車や電動アシスト自転車は軽車両と位置づけられています。したがって、他の車両と同様に道路標識、標示のあるところでは、その効力にしたがう義務があります。」となっています。また、交差点は斜め方向に進む右折は禁止されていいて、2回の直進で右折しなくてはなりません。

自転車ですと、自動車などと接触や衝突するとひとたまりもありません。したがって、安全確保のため、出来るだけ広い歩道を走行する様にしています。万一のために、対人傷害保険にも加入しました。最近では、大阪人?や外国人の影響を受け、左側歩行の歩行者が関東地区でも多くなり困惑しています。人とすれ違う時は歩行者とほぼ同じ速度まで落とすように心がけています。

自転車が通行可能な歩道

早速、自宅から約10km離れた水辺までツーリングして来ました。カラスウリの群生地やカモが乗った木造船を見つけました。

紅葉を観る

参考資料
資料1)道路交通法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

資料2)人の力を補うため原動機を用いる自転車の基準
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/pdf/281027motor_assisted_bicycle.pdf

資料3)自転車の交通ルール
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/rule.html