ヒートポンプ式給湯器の交換に4ヶ月
昨年の11月中旬にエコキュート(ヒートポンプ式給湯器)が故障しました。寒い冬の中、風呂、台所および洗面でお湯が使えない最悪のタイミングとなりました。新型コロナの影響と言うことで、半導体が不足し、製品が作れないと言うことを聞かされ、ただ製品の入荷を長ーく待ちました。待つこと4ヶ月でやっとエコキュートの交換ができ、元の快適な生活に戻れました。
エコキュートの故障
エコキュートを含む給湯器の寿命は10年と言うのが一般常識らしい。当方のC社製エコキュートは13年間稼働しました。そうゆう意味では寿命を全うしたようです。
エコキュートの故障は突然とやって来ます。台所リモコン(給湯器を制御するリモコン)に「通信エラー」が表示された。当日は、リセットすると何とか運転できたが、その後も同じエラーが発生し、動作が不可能となりました。後日、サービス員を呼び、故障の診断してもらいました。その結果、①ヒートポンプ・ユニット内のお湯の配管に取り付けた温度計のパッキンから水が漏れていた、②漏れたお湯の蒸気がヒートポンプの制御系の配線や部品に(電気的なショートなど)影響を及ぼし、回路が故障した可能性がある、③温度計のシール用パッキンを交換した後、制御系を乾燥させたが回復できなく致命的な故障となっているとの報告を受ける。→この説明を聞いて、お湯がもれ蒸気が発生する位置に制御系を配置するのは、設計上の重大ミスではないかと感じ、交換する場合は、C社製品は選択肢から外した。さらに、C社の製品はエネルギー効率(性能係数が低い)の点も他社に比べると劣っているのが第二の理由です。
温水器の供給の滞りの原因
現在も給湯器の供給が滞っています。経済産業省から関連団体に対して、家庭用給湯器の安定供給に向けた要請(2021年12月10日)参考1)が行われています。業界筋の情報 参考2)によると、具体的な理由として、コロナ禍の「半導体不足」「中国の計画停電」「東南アジアのロックダウン」などが挙げられています。
環境に良く、熱効率の良いエコキュートの出荷状況はどうなっているのでしょうか? 日本冷凍空調工業会のエコキュートの出荷統計 参考3)によると、2015年を底に、毎年の荷台数(1-12月累積)は前年度に対して増加しています。月レベルで調べると、近年では、①2020年の5月~9月にかけてと②2021年度の10月と11月が前年度より出荷台数がやや減少しているのが見とれます。これから言えるのは、月当たりの出荷量の増減はあるが、全体としては、毎年の出荷量は着実に増加しています。
私は、統計データなどから、①確かにエコキュートの少量の不足が実際に起こった、②その結果、中間の目敏い人が多重発注や買い占めした結果、サプライチェーンの混乱が拡大した推察しています。他の製品でも同様なことが経験上起こっています。数パーセント程度のもの不足でも、2倍や3倍の需要が発生することが良くあります。顧客の注文に合わせて生産すると、後日、とんでもないこと(供給過多)が起こることはメーカーの関係者は良く分かっています。したがって、このような目敏い人に踊らされなく、賢い物をすることが肝心です。
エコキュートの価格
エコキュートの価格は有ってない様なものです。50%を超える割引価格を提示する業者もありますが本当とは思えません。エコキュートのお湯供給システムは、エアコンで使われる「ヒートポンプ」に「お湯を貯めるタンク(貯湯槽)」が組み合わされたものです。本体価格は付属品付きでメーカーの納入価格は十数万円と推定されます。これに、交換費用、工事費、業者の利益などが加算されます。通販などで調べると、税込総額で約50万円、安い所で35万円程度になります。
私の場合は、地元の工務店にP社製フルオート370L(10年保証)の交換工事を依頼しました。税込総額三十数万円になりました。一カ所で本体から工事までを一括依頼するのが一番お得なやりかたの様です。
通販で調べたP社370Lフルオート品の価格を下表にまとめました。一般の家電製品などとは異なり、通販や量販店が安い訳ではない様です。また、種々の項目をオプションとして追加すると高くつきますので、込み込みの価格を提示する業者を選ぶのが良いと思います。但し、内容の詳細確認は必須です。
項番 | 項目 | 概算(千円、税別) |
1 | 本体(ヒートポンプと貯湯槽) | 236(付属品、配送費含む) |
2 | 付属品 リモコン、脚カバー | (23) |
3 | 運送費 | (15) |
4 | 工事費 | 150(旧品の撤去・処分含む) |
5 | 旧品の撤去・廃棄費用 | (10) |
6 | 10年保証 | (30) |
参考資料
1)経済産業省「家庭用給湯器の安定供給に向けた要請」
https://www.meti.go.jp/press/2021/12/20211210007/20211210007.html
2)業界筋の情報
https://www.yhservice.net/blog/ecocute-shortage-government/
3)日本冷凍空調工業会
https://www.jraia.or.jp/statistic/detail.html?ca=0&ca2=1