新宿御苑の散策 【巨木による二酸化炭素CO2の固定化】 

 新宿に行く用があり、暇もあったので、久しぶりに新宿御苑を訪れた。新宿御苑は、御苑と言う名前から、てっきり宮内庁の管轄だと思い込んでいたが、調べると、戦後、環境省に移管されて国民公園となっている。江戸時代の信州高遠藩主 内藤家の屋敷の跡地などをまとめて、明治39年、皇室の庭園として造られた。公園の大きさは、広さ58.3ha、周囲3.5km。ベルサイユ園芸学校教授、アンリー・マルチネーが設計したとのことである。国民公園と言うが、入場料が必要で500円(65歳以上のシニアは半額)なり。

参考 新宿御苑情報
https://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/

 新宿門から入り、母と子の森を抜け、外側の道を通り、千駄ヶ谷門へ足を向ける。次に、プラタナス並木、玉藻池、大木土門、大温室を順に見て回る。外周をほぼ見終え、今度は中心部を通り、再度、新宿門へ向かった。真夏の炎天下の中、休憩なしの約2時間の散策であった。しかし、大木の木陰に守られ、思ったより体力の消耗は少なかった。

 幹の太さがゆうに1mを超える巨木が多く、歴史の長さを感じさせられる。徳川家から内藤家に敷地が授けられたのが1590年とのことなので、それから400年以上も経過している。二酸化炭素CO2を沢山吸収して幹に炭素を蓄えてくれている巨木に対して、有難うと言いたくなった。 芝生が多いことにも気付く。大正年間には西洋庭園が9ホールのゴルフコースとしても利用されていたとのことで納得した。日本庭園もあるが、全体的には西洋庭園の趣が強い。それも、設計者がフランス人だったからだろう。一般の公園とは異なり、管理が非常に行き届き、どこもきれいに整備されている。新宿御苑は居心地が良い空間である。芝生で遊ぶ親子連れ、ベンチで休憩する人、ランニングする外国人、カメラ片手に散策する人など好き勝手に楽しんでいる。 レストラン、休憩所、お手洗い、売店なども整備されている。

写真の説明
左:新宿門 中央:芝生 右:1カ所から複数の大木
左:オニハス 中央:池 右:桜の木のタッチダウン
左:巨木 中央:母と子の森 右:巨木2
左:プラタナス並木 中央:プラタナス 右:石灯籠
新宿御苑 枯木から見る高層ビル