地球温暖化の知識を得る【詳細版】

 こちは記事版の「地球温暖化の知識を得る(詳細版)」です。地球温暖化とは?、私達の生活に及ぼす影響、環境をこれ以上悪化させないための取り組みなどを各種データにもとづいて解説しています。ここでは各スライド(全16ページ)に解説も付け加えています。時間があるときにじっくり見て頂きたい。

 本ページは詳細版の目次となります。パート1:地球温暖化の原因と地球温暖化が起こる理由、パート2:地球温暖化に伴う種々の影響、パート3:地球温暖化の現状とパリ協定の内容、最後のパート4:地球温暖化を減じる・止めるには何をすべきかを述べています。

地球温暖化の基礎目次

スライド中のテキストP1【地球温暖化の基礎(詳細版)二酸化炭素CO2と地球温暖化の関係 地球温暖化に伴う不都合な影響 地球温暖化の現状とターゲット設定 アクション(何をすべきか?)】

地球温暖化の基礎

地球温暖化ガス(GHG)の種類は?

 地球温暖化を起こすガス(GHG)の種類と(二酸化炭素CO2と比べた)影響の大きさを示すと同時に地球温暖化ガスの由来を一覧表にまとめています。メタンCH4、一酸化二窒素N2Oおよび代替フロンガス類は、地球温暖化に対して、(二酸化炭素に比べると)桁違いに大きな影響を与えます。

スライド中のテキストP2【地球温暖化ガスの種類は? ガスの種類 影響の大きさ(対CO2) ガスの由来 二酸化炭素CO2 メタンCH4 一酸化二窒素 N2O 代替フロンガス類 石炭や石油などの化石燃料の燃焼など 有機物の腐敗や発酵など 化石燃料の燃焼や水処理時 エアコンや冷蔵庫の冷媒。スプレー缶の加圧ガスなど 代表的な温暖化ガスの種類と地球温暖化に与える影響の大きさを係数で示しています。代替フロンガス類などは少量でも影響は大きい ポイント:燃やす行為は出来るだけ止める、エアコンや冷蔵庫は信用のおける業者に回収してもらうことが重要です】

地球温暖化ガスの種類

温室効果ガスの排出量-ガス種別

 地球温暖化ガスの地球温暖化に与える影響は、ガス種の量xガス種の影響の大きさで効いてきます。地球温暖化ガス種の影響の大きさを百分率で示しています。全ガスの内、二酸化炭素CO2が76%を占めて最大で、次にメタンガスCH4の16%、一酸化二窒素N2Oの6%が続きます。したがって、地球温暖化の速度を減じるには二酸化炭素CO2とメタンガスCH4の排出を中心に抑えるのが鍵となります。

スライド中のテキストP3【温室効果ガスの排出量-ガス種別 人為期限 温室効果ガス 総排出量に占めるガス別排出量の内訳 温室効果ガスの排出量は、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の順となっている 最大の二酸化炭素の排出量のどう抑えるかが鍵となる】

温室効果ガスの排出量-ガス種別

二酸化炭素排出量-国別割合

 世界の二酸化炭素の総排出量は約330億トンレベルです。国別の排出量の内訳を円グラフに示している。二酸化炭素の排出量の多い順に、中国、アメリカ、インド、ロシアと続き、5番手が日本となっている。人口の多い中国やインドの二酸化炭素量の排出量が多いのは当然として、アメリカが2番目に多いのは生活様式が違うためと考える。

スライド中のテキストP4【二酸化炭素排出量-国別割合 世界の二酸化炭素の排出量(個別排出割合)世界の排出量合計 約323憶トン 中国 アメリカ インド ロシア 日本 世界の二酸化炭素の総排出量は年間320億トンレベル。排出量の多い国は、多い方から中国(28%)、アメリカ(15%)、インド(6.4%)、ロシア(4.5%)、日本(3.5%)の順 排出量のトップ5ヵ国で世界の二酸化炭素の総排出量の半分以上を占める 】

二酸化炭素排出量-国別割合

二酸化炭素の排出量推移-燃料種類別

 化石燃料から排出される二酸化炭素の量の推移(燃料別)を示している。二酸化炭素の排出量は一貫して増加し続けている。人口の増加が加速した1950年頃を境にして二酸化炭素CO2の排出量は急増して来ている。二酸化炭素CO2の排出量の多くは化石燃料に由来する 注)。
注:時期が異なる統計数字だが、無理に計算すると、化石燃料由来250億トン/総量323億トン=0.77 ⇒化石燃料に由来する二酸化炭素CO2が全排出量の約80%を占める

スライド中のテキストP5【二酸化炭素の排出量推移-燃料種類別 燃料別にみる世界の二酸化炭素排出量 石炭 石油 ガス その他 オークリッジ国立研究所 二酸化炭素の大半は化石燃料の燃焼に由来している】

二酸化炭素の排出量推移-燃料種類別

大気中の二酸化炭素濃度の経年変化

 大気中の二酸化炭素の濃度の推移を示している。観測期間中、二酸化炭素の濃度は増加し続けている。2015年度の大気中の二酸化炭素の濃度は1955年代の値の約1.25倍の400ppmとなった。

スライド中のテキストP6【大気中の二酸化炭素濃度の経年変化 二酸化炭素濃度(ppm) マウナロア(ハワイ)綾里(日本)南極点 気象監視レポート 気中の二酸化炭素の量は、どの地域でも継続的増加して来ている 過去、50年で大気中の二酸化炭素の量は約1.25倍になった】

大気中の二酸化炭素濃度の経年変化

グリーンハウス(温室)効果とは?

 人間の活動(暖房、冷房などの空調、照明、その他家電製品の使用、移動)に伴って二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスが発生し、大気中に放出される。人類は数万年の歴史を持つが、人口増加や一人当たりのエネルギーの多消費化により、直近の過去100年間でこの温暖化ガスが急激に増加した。増加した大気中の温暖化ガスは太陽からの放射エネルギー(熱エネルギー)をより多く吸収し、地球の外へ出て行く熱エネルギーは減少した。その結果、地球には熱がこもり、気温が上昇することになった。これが温室効果(英語でgreenhouse effect:グリーンハウスエフェクトあるいはグリーンハウス効果)のメカニズムである。温室効果を生じさせるガス類のことを温室効果ガスまたはGHGと言う。

スライド中のテキストP7【グリーンハウス(温室)効果とは? 地球温暖化はどんなしくみで起こるの? 約200年前の地球 現在の地球 太陽からの光 熱をもっと吸収 熱を吸収 大気 熱の放出 人類の活動で二酸化炭素などの温暖化ガスが増加・蓄積してきた ⇒その結果、地球から熱が逃げにくくなり、地球の温暖化が進行している】

グリーンハウス(温室)効果とは?

地球温暖化の影響

 地球温暖化の影響は単に大気温度が上昇するだけではありません。気温の上昇に伴い、直接的あるいは間接的に種々の問題が起こるようになって来ます。 日本では気候が亜熱帯化することになります。海洋上では海水の蒸発量が増えます。その結果、米国に見られるように、より大型の台風が襲来するようになって来ます。突風も発生頻度が増加します。地上では、多くの所は、多雨になり、洪水や地滑りも頻発するでしょう。その一方、温暖化は局所的に乾燥する場所(干ばつ)も発生させます。 農業、水産業は温暖化に伴い、一般には収量が減少します。農産物は水害や干ばつの影響を直接受けます。サンゴ礁の白化現象でサンゴが死に、魚の住み家がなくなります。 温暖化により、蚊などが媒介する熱帯性の病気が流行します。 温暖化は海水を膨張させ、同時に極圏の氷も融かし海水の量を増加させ、その結果として海面上昇が起こります。海岸線あるいは諸島の低い土地は高潮に洗い流され、飲み水の減少や農地に適さない土地の増加を加速します。低地に住む住民は、最終的には、移転や移住を余儀なくされます。

スライド中のテキストP8【地球温暖化の影響 分類 内容 気象 継続的な熱波 ⇒気候の亜熱帯化 局所的多雨⇒地滑り/乾燥化 台風の大型化、突風頻発 洪水 農・水産業 収穫量の減少 飲料水 水不足する地域が増加  病気 熱帯性病気の発生:マラリア、テングス熱、ジカ熱など 生態系への影響 動・植物の多様性が失われる 海面上昇 高潮 ⇒海岸部土地の流失 諸島の消失 移住難民の発生 地球温暖化で好ましくないことが多発】

地球温暖化の影響

気温上昇とインパクトの相関

 二酸化炭素CO2など地球温暖化ガスの増加に伴い地球の温暖化、つまり気温上昇が起こります。これと直接関連する現象を下記表の「直接」の欄に示している。大気や海水の温度上昇、氷河の融解、海水の膨張、局所的な多雨・乾燥、海水からの水の蒸発量の増加、海水の酸化度の上昇などが直接現象となります。この直接現象に関連し、気候の熱帯化、サンゴ礁の白化、海面水位の上昇、台風の大型化、竜巻や突風の頻発、海洋生物の骨、甲羅などへの影響(「間接」欄の項目)が及びます。最終的には、我々の生活に不都合な種々の影響を及ぼします。農産物や海産物の収穫量の減少、熱帯性病気の流行、洪水・地滑りの頻発、諸島の水没など(「インパクト」欄の項目)が起こりうる影響となります。

スライド中のテキストP9【気温上昇とインパクトの相関 直接 間接 インパクト CO2増加 気温上昇 大気、海水温度の上昇 熱帯性の昆虫・動物の増加 熱帯性病気の拡大:マラリア、ジカ熱 ・ヒアリ、赤毛クモなど繁殖 サンゴ礁の白化 水産物収穫量の減少 氷河などの溶解 国土の減少、諸島の水没 海面上昇 土壌の流出、飲料水の減少、耕作地の減少 水、海水の膨張 移転、移住 局所的な乾燥・多雨 農産物収穫量の減少 海などからの水蒸気の蒸発の拡大  台風の大型化、突風・竜巻の多発化 洪水、突風多発 CO2増加に伴う海水の酸性度の上昇 海洋生物の骨への影響】

気温上昇とインパクトの相関

地球温暖化を防止するには

 地球温暖化に関する重要な変数(パラメータ)である、地球温暖化ガスの二酸化炭素CO2、大気温度の上昇、海面水位の上昇の3パラメータについての現状とパリ協定の目標値を表示しました。現状では、二酸化炭素の総排出量が400億トン/年、大気中の二酸化炭素濃度が400ppm、大気温度の上昇が0.85℃、海面水位の上昇が19cmとなっています。パリ協定では、今世紀の後半には、二酸化炭素の排出量を実質的にゼロ(カーボンニュートラル)あるいはマイナス(カーボンポジティブ)にするとの意欲的な目標になっています。太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電などの再生可能エネルギーを積極活用し、二酸化炭素の排出量を抑制するのは当然ですが、さらに、排出した二酸化炭素を、植林などにより吸収・固定する方法を積極的に導入しなくてはなりません。パリ協定を達成できたとしても、今世紀中の大気温度の上昇は2℃(努力目標は1.5℃)および標準シナリオでの予想海面水位の上昇は40cmと今より好ましくない数値となってしまいます。

スライド中のテキストP10【地球温暖化を防止するには 項目 現状 パリ協定 備考 ・二酸化炭素の総排出量 ・大気中の二酸化炭素濃度 ・総排出量400憶トン/年 ・大気中400ppm ・今世紀後半には、実質的に排出をゼロ或いはマイナスに 平均気温の上昇を2℃以下に抑えるため 平均気温の上昇 ・0.85℃上昇 ・2℃以下 ・努力目標は1.5℃以下 協定の基準:産業革命以前の平均値 海面水位の上昇 ・19cm上昇 (中心値で40cm程度を予想) 協定の基準:1986-2005年の海面水位の平均】

地球温暖化を防止するには

二酸化炭素排出量のターゲット値

 世界の二酸化炭素CO2の総排出量が実質的にゼロ(カーボンニュートラル)ないしマイナス(カーボンポジティブ)にならない限り、蓄積された大気中の二酸化炭素CO2の濃度は減少しません。したがい、当面は、大気中の二酸化炭素の濃度も大気の温度も上昇が継続します。二酸化炭素の排出量の推移に関して幾つかのシナリオが検討され、それに伴う温度上昇が予測されています。大気温度の上昇を2℃以内に抑えるため、パリ協定では、今世紀後半にはカーボンニュートラルからカーボンポジティブにすることを目標(ターゲット)としています。

スライド中のテキストP11【二酸化炭素排出量のターゲット値 今後どのくらい排出量を減らす必要があるの? シナリオにもとづく温室効果ガス経路 2℃未満を実現するには2100年には排出量をゼロまたはマイナスに ◇「2℃シナリオ」(気温上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑制する)を実現するには、今世紀後半には総排出量を実質的にゼロ以下に抑制する必要がある ◇縦軸の単位:GtCO2eq./yrはCO2換算した排出量を10億トン/年で示しています】

二酸化炭素排出量のターゲット値

地球温暖化の予想とシナリオ

 二酸化炭素CO2の排出量の幾つかのシナリオと大気温度の関係が検討されています。1880~2012年の期間に大気温度が0.85℃上昇した実績値を踏まえた計算シミュレーションがなされています。その結果、気温上昇を2℃以内に抑えるには今世紀後半にはカーボンニュートラルからカーボンポジティブにするのが条件であることが判明したのでしょう。

スライド中のテキストP12【地球温暖化の予想とシナリオ 世界の気温はこれからどうなるの? 1950年から2100年までの気温変化 最大4.8℃上昇 ◇世界の平気温は、1880~2012年の期間に0.85℃上昇しています ◇縦軸の基準0℃は1961-1990年平均値です】

地球温暖化の予想とシナリオ

海面水位の上昇予想

 1つ前のスライドと同様に、二酸化炭素CO2の排出量の幾つかのシナリオと海面水位の上昇の関係が検討されています。1901~2010年の期間に海面水位が19cm上昇した実績値を踏まえた計算シミュレーションがなされています。パリ協定の二酸化炭素CO2を今世紀後半にはカーボンニュートラルからカーボンポジティブにするとの条件下では、海面水位の上昇は中心値で約40cmと読めます。

スライド中のテキストP13【海面水位の上昇予想 地球の海面水位はこれからどうなるの? 2100年までの海面水位の予想 最大82cm上昇 ◇1901~2010年の期間に世界の平均海面水位は19cm上昇しています。1986-1905年の平均を基準0cmとしている。 ◇2100年における海面水位の上昇を40cmレベルに抑える】

海面水位の上昇予想

日本の二酸化炭素の排出量ー部門別

 日本の二酸化炭素CO2の総排出量:約12億トン/年の部門別内訳が円グラフで示されています。産業部門が日本の最大の二酸化炭素排出部門であり35%を占める。次に、運輸、業務その他及び家庭の3部門が同レベルの18~16%の範囲で追っている。

スライド中のテキストP14【日本の二酸化炭素の排出量ー部門別 日本の部門別二酸化炭素排出量の割合 間接排出量 エネルギー転換部門 産業部門 運輸部門 業務その他部門 家庭部門 工業プロセス 廃棄物 ◇日本の二酸化炭素の総排出量は毎年12億トンのレベル ◇産業部門が日本の最大の二酸化炭素排出部門であり35%を占める。次に、運輸、業務その他及び家庭の3部門が同レベルの18~16%の範囲で追っている。】

日本の二酸化炭素の排出量ー部門別

家庭からの二酸化炭素排出

 日本の家庭からの二酸化炭素CO2の世帯当たりの総排出量:約4.5トン/年の用途別内訳が円グラフで示されている。家庭での二酸化炭素の排出機器は、冷・暖房・給湯関連33%、照明・家電製品33%、自動車23%となっている。このデータは、家庭で二酸化炭素の排出を削減する場合のヒントになります。

スライド中のテキストP15【家庭からの二酸化炭素排出 家庭からの二酸化炭素排出量 用途別内訳 暖房から 冷房から 給湯から キッチンから 照明、家電製品などから 自動車から ゴミから 水道から ◇日本では、世帯当たり毎年4.5トンの二酸化炭素を排出している ◇家庭での二酸化炭素の排出機器は、冷・暖房・給湯関連33%、照明・家電製品33%、自動車23%となっている】

家庭からの二酸化炭素排出

我々にできること

  エコな暮らしを頑張り過ぎなく、楽しくやりましょう。
普段から省エネ(節電)を心がけましょう。白熱電球を使っていたら、即、LED電球への交換を検討下さい。価格が安くなって来ている現在、LED電球の方が省エネでランニングコストも安いですよ。冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど家電の買い替え時は、エネルギー効率の良い製品を選びましょう。 住宅の断熱化は省エネの効果が大きいです。特に、後からでも出来る窓の断熱化は検討の価値あります。 移動にはエネルーを多く消費します。徒歩や自転車なら化石燃料の消費もなく、健康にも良いですね。次に公共交通、最後が自動車の順番にするのが良いと思います。自動車を買い替えるときには燃費の良い車にしましょう。 食料品を無駄にしないのも省エネに結びつきます。 自治体が推進している3R(Recycle:資源の再利用、Reduce:減らす、Reuse:ものの再利用)に加えて、Refuse(不要なものや余分なものは拒否)のRを加えた4Rを実践しましょう。 戸建ての住宅で庭のスペースがあれば、二酸化炭素を吸収するので、樹木を植えるのも良いと思います。

スライド中のテキストP16【我々にできること <エコな暮らしを楽しむ> 省エネ(節電)を推進 LED照明の導入、家電買い替え時、冷蔵庫、エアコンなどエネ効率の良い製品を購入 交通手段 徒歩、自転車、公共交通機関を活用 車の買い替え時には燃費の良い車を選択 食品を無駄にしない 4R=3R+1Refuse(不要なものは買わない)を実行 住居の断熱化: 改装・新築時、断熱材追加、二重窓など 戸建て: 植樹 再生可能エネルギーの推進: 太陽光発電、風力発電など】

我々にできること